以前から気になっていた「後生掛温泉」に、初めて宿泊しました。
訪れる前は、秘境の一軒宿だから、設備が古くて居心地はいまいちなのかな・・などと思っていたのですが・・
古きよき趣きは残しつつ、部屋は快適、食事は個室食、おしゃれなカフェ併設などなど、よい意味で予想がうらぎられました!
もちろん、温泉はすべて掛け流し。
泉質の高さは折り紙付きで、「馬で来て、足駄(高下駄)で帰る」と言われるほどです。
必ず再訪したいと思える温泉でした。
本ブログは、2024年8月に「後生掛温泉」に宿泊した時の様子をまとめたものです。
温泉が大好きな方への、少しでも参考になれば嬉しいです。
1.部屋
部屋の種類は、おおまかに分けて、7種類です。
・本館 山側 和洋室
・本館 建物側 和洋室
・本館 山側 和室
・本館 建物側 和室
・本館 建物側 洋室(シングル)
・新館 和洋室
・新館 和室
私が今回宿泊した部屋は、「本館 山側 和洋室」です。
8畳の和室、窓際の板の間、ツインベッドのある寝室、広い洗面室、洗浄機能付きトイレなど、ゆったりとした、快適な作りになっています。
強い源泉をもつ旅館では、よくあることなのですが、部屋にクーラーがなく、扇風機で暑さをしのぐことになります。
東北なので、夏でもそれほど高温にはなりませんが、暑がりの方は、真夏以外に利用した方が無難かも知れません。
コーヒーやお茶のセット、シャンプー、トリートメント、タオル(個人用)、バスタオルなど、アメニティも、一通りそろっています。
温泉へ行くときに使う籠が、おしゃれでした。
「本館 山側 和洋室」は、2室しかありません。
今回は、うまく予約が取れて、ラッキーでした。
部屋が快適なだけでなく、大浴場に一番近いというのも、よかったです。
1日に何度も温泉に入る私には、ぴったりのお部屋でした。
2.温泉
男女別のお風呂が2か所あります。
一つは、7種類の浴槽がある「大浴場」、もう一つは、シャワー設備のある小浴場「ぶなの湯」です。
さらに、宿泊者が1泊につき1回、無料で利用できる「オンドル処 もえぎ」があります。
〇大浴場
源泉掛け流し100%の「大浴場」に入ると、湯気が白く立ち込めていました。
天井がとても高くて、解放感があります。
大浴場の温泉は、全部で7種類。
①火山風呂
「火山風呂」は、床から気泡が噴き出している温泉です。
見た目は、かなり激しい泡なのですが、入ってみると思いのほか優しい泡立ちでした。
ぬるめの湯温で、長い時間浸かることができます。
②神経痛の湯
「神経痛の湯」は、7種類のうちで、一番大きな浴槽です。
灰白色のにごり湯が、こんこんと湧き出ています。
熱め、濃いめの温泉なので、少し入っていただけで、汗が噴き出してきました。
広々としていて、気持ちのよい温泉です。
③露天風呂
「露天風呂」には、内湯から直接入ることができます。
こじんまりしていて、静かで落ち着く雰囲気です。
顔に外気を感じながら入る露天風呂は、やっぱり最高でした。
④箱蒸し風呂
「箱蒸し風呂」は、後生掛温泉名物の一つです。
箱の中には、蒸気が噴き出ていて、中に入って座るようになっています。
高さは、横に置いてある板を重ねて座ることで、調節します。
顔が外に出ているので、長い時間、じっくりと発汗することができ、デトックス効果抜群です。
⑤打たせ湯
「打たせ湯」は、肩や腰などに当てると、凝りがほぐれて、気持ちが良いです。
勢いよく落ちてくるお湯も、もちろん温泉!贅沢ですね。
⑥蒸気サウナ
「蒸気サウナ」では、天然の蒸気を利用しているそうです。
私は、「箱蒸し風呂」が気に入ってしまい、「蒸気サウナ」は利用しませんでしたが、その時の気分や体調で、使い分けられるところがよいですね!
⑦泥湯
「泥湯」は、半身浴でじっくり汗を流す入浴法が、おすすめです。
湯温が低めに設定されているので、長湯が苦手な方でも、大丈夫です。
湯船の脇に、泥を入れた箱が置いてあり、そこから取った泥を、全身に塗りながら入ります。
美肌効果の高い温泉なので、特に女性に人気だそう。
私も、顔や首にも塗りながら、20分ほど入りましたが、本当に、お肌がすべすべになりました!
「大浴場」には、シャワーはなく、カランのみです。
利用時間は、清掃時間(9:30~10:30)以外、24時間いつでも入浴可です。
ただし、火曜日のみ、清掃時間が9:30~14:00と長くなっています。
〇小浴場「ぶなの湯」
「ぶなの湯」は、内湯の浴槽が1つの、こじんまりした空間です。
宿泊者のみしか利用できないので、空いていて、のんびりできます。
源泉が惜しみなく浴槽に注ぎ込まれています。
「ぶなの湯」には、シャワー設備があるので、身体や髪を洗うのに便利です。
利用時間は、18:00~24:00、6:00~11:00です。
(15:00~18:00の間は、有料での貸切専用時間です。)
「大浴場」または「ぶなの湯」のどちらかには、24時間いつでも入ることができます。
〇オンドル処「もえぎ」
通常は有料スペースであるオンドル処「もえぎ」は、宿泊者にかぎり、無料で体験できます。
一泊につき1回(最大2時間まで)、利用可能です。
利用時間は、16:00~21:30(18:00~19:00を除く)となっています。
フロントで希望の時間を予約すると、大判バスタオルとオンドル用館内着を、貸し出してもらえます。
利用方法は、まず館内着に着替え、ゴザの上に大判バスタオルを敷いて、横になります。
写真はないのですが、私も実際に体験してみました。
水分を摂りながら、約1時間ほど横になりましたが、ものすごく汗が出ました。
その後、大浴場で汗を流すと、爽快感満点でした!
3.食事
食事会場は、夕食・朝食ともに、個室でした。
白木づくりの落ち着いた空間で、周りを気にせず、ゆったりと食事を楽しむことができました。
〇夕食
この日の献立は、こんな感じでした。↓
前菜五点盛り↓
この日のお造りは、サーモンと帆立↓
豚みそ鍋↓
鮎塩焼き↓
山菜油炒めと、湯葉巻・カニ爪↓
和牛と八幡平ポークの食べ比べ↓
鶏十目ごはん↓
デザートのごま団子↓
バラエティに富んでいて、どれも美味しかったです。
ごちそうさまでした!
〇朝食
朝食では、温泉卵や佃煮、ヨーグルトなどが、すでにテーブルに用意されていました。
ソーセージと野菜のアルミホイル焼きと、お味噌汁は、卓上コンロで温かいものをいただけました。
廊下に用意されている飲み物などは、各自、自分の個室に持っていきます。
ご飯は、「あきたこまち」の白米と、十六穀米の2種類がありました。
他にも、海苔、納豆、サラダ、漬物などが、用意されていました。
食後は、「モーニングドリンクサービス」で、コーヒーをいただきました。
コーヒー以外にも、紅茶などのティーバッグも用意されています。
「モーニングドリンクサービス」は、8:00~9:30の間なので、チェックアウト時に外へ持って出ることもできます。
〇昼食
昼食は、ホテルに併設されている「ごしょカフェ」で、いただきました。
明るくおしゃれな雰囲気のカフェは、カウンター席やテーブル席などがあり、思い思いの場所で、ランチタイムを楽しめます。
ランチメニューは、3種類あり、全て1200円です。
・黒うどんセット
・薬膳カレーセット
・八幡平ポークドックセット
全てのメニューに、サラダ・ヨーグルト・ドリンクが付いています。
私は、黒うどんセットにしました。
美味しくて、ボリュームがあり、大満足!
ポークドック、薬膳カレーは、テイクアウトもできます。
私も、2日目は、ポークドックをテイクアウトして、部屋で食べることにしました。
単品をテイクアウトなら600円、ドリンク付きなら850円と、かなりお得です。
「ごしょカフェ」では、宿泊者への「アフタヌーンドリンクサービス」として、15:00~17:00の間、1ドリンクを無料で楽しむことができます。
カウンター席に座り、山の緑や、勢いよく噴き出す湯けむりを眺めながら、香りのよいコーヒーをいただきました。
心底リラックスすることができました。
4.アクセス
公共交通機関、及び、宿の送迎を利用する場合のアクセスについて、ご紹介します。
冬季は路線バスが運休になり、宿の送迎方法も夏季とは異なるので、注意が必要です。
グリーンシーズン(4月下旬~10月下旬頃)の場合
【往路】田沢湖駅 13:20発(鹿角花輪行バス)⇒アスピーテライン入り口 15:02着⇒宿の送迎利用で15:20頃 宿到着
【復路】宿の送迎利用で9:45頃 宿出発⇒アスピーテライン入り口 10:04発(田沢湖駅行バス)⇒田沢湖駅 11:46着
ホワイトシーズン(11月上旬~4月中旬頃)の場合
【往路】①盛岡駅12:35発⇒ 14:31鹿角花輪駅下車⇒宿の送迎利用で15:20頃 宿到着
②大館駅13:36発⇒ 14:27鹿角花輪駅下車⇒宿の送迎利用で15:20頃 宿到着
【復路】①宿の送迎利用で9:30 宿出発⇒鹿角花輪駅 10:43発(高速バス みちのく号)⇒12:09盛岡駅着
②宿の送迎利用で9:30 宿出発⇒鹿角花輪駅 11:46発(JR花輪線)⇒13:56盛岡駅着
③宿の送迎利用で9:30 宿出発⇒鹿角花輪駅 10:53発(JR花輪線)⇒11:46大館駅着
※2024年9月現在の情報です。
※宿の送迎を利用する場合は、事前予約が必要です。
5.まとめ
いかがでしたか。
「馬で来て 足駄で帰る 後生掛」
体調がすぐれず、馬に乗って来た人が、後生掛温泉で療養したあと、帰りは高下駄を履いて、歩いて山を下りた
という言い伝えがあるとか。
私も、3泊4日の間、何度も温泉に入りましたが、帰る頃には、肌がすべすべになりました。
この「後生掛温泉」には、旅館棟以外に、湯治棟もあるようです。
いつか本格的な湯治も、体験してみたいです。