草津温泉には何度か訪れたことがありましたが、「奈良屋」に宿泊するのは、今回が初めてです。
さすがは明治10年創業の老舗旅館、大満足の滞在になりました!
本ブログは、2023年9月に、草津温泉「奈良屋」に宿泊した時の様子をまとめたものです。
草津温泉には、様々なタイプの温泉旅館が数多くあり、どこに宿泊しようか、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そんな皆様の、少しでも参考になれば嬉しいです。
1.部屋
宿泊した部屋は、「最上階和室」です。
廊下も、おしゃれです。
廊下、階段などの床は、すべて畳敷きになっていて、素足でも気持ちが良かったです。
お部屋は35㎡あり、ゆったりと過ごすのに十分な広さです。
和室10畳に座卓、窓際にテーブルが備えられていました。
テーブルに花が活けてあったり、壁に和風の素敵な飾りがあったりして、おもてなしの心が感じられました。
クローゼットには、浴衣と温泉セットの袋がありました。
温泉セットの袋には、バスタオル1枚とタオル2枚が入っていましたが、フロントに頼めば、何度でも替えのタオルをもらえるとのことでした。
このサービスは、有難いですね!
洗面室は、ダブルシンクで広々としています。
トイレは、もちろんウォシュレット付きです。
お茶のコーナーには、かわいい陶器の手洗い鉢がありました。
何と言っても、この部屋での私の一番のお気に入りは、窓際のテーブル席です。
大きなテーブルと座り心地のよい椅子、そして、窓から見える美しい緑に、心が癒されました。
部屋にいるときは、ほとんどの時間をここで過ごしていました。
今回宿泊した「最上階和室」は、とても快適で、本当におすすめです!
2.温泉
草津温泉の源泉は、主なものだけでも6種類あります。
「奈良屋」の温泉は、その中の一つ「白旗の湯」を掛け流しています。
湯小屋で源泉を一晩冷ました後、湯守の方が湯量を調節し、常に適温になるよう気を配っているそうです。
泉質が素晴らしく、湯上りの肌が、ボディクリームを塗ったようにしっとりしました。
こんなにすぐに効果を実感できる温泉に出会う機会は、あまりないように思います。
さすが草津の老舗温泉旅館!!
温泉入り口近くに飾ってあった「入浴御案内」によると、
「あらゆる黴菌はたちまち死滅するので、温泉中に黴菌は絶無」
だそうです。
これもすごい‼
安心して温泉を楽しむことができますね!
大浴場は、「花の湯」と「御汲上の湯」。
時間により男女入れ替え制になっていたので、両方の温泉を体験することができました。
清掃と男女入れ替えのため、0:00~1:00と10:30~12:30は、入浴できませんが、それ以外の時間は、いつでも源泉掛け流しの温泉を楽しめます。
私も、2泊3日の滞在期間に、何度も繰り返し入り、温泉を満喫しました。
〇花の湯
「花の湯」の内風呂は、木の壁に囲まれ、情緒たっぷりの雰囲気です。
洗い場は、一つずつ仕切られていて、シャワーの勢いも強く、快適でした。
シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、クレンジング、洗顔フォームは、全てポーラ製に統一されていました。
内風呂の奥に、松をくりぬいた「不老長寿の湯」があります。
この一人用の湯船が、とても気に入ったので、何度も入りました。
露天風呂には、大きい湯船と小さい湯船が一つずつありました。
内湯と露天は、ガラスの扉で仕切られていて、開放感があります。
脱衣所は、明るくて清潔な雰囲気でした。
〇御汲上の湯
「御汲上の湯」の内風呂は、脱衣所から階段をおりたところにあります。
内風呂には、浴槽が1つしかありませんが、「花の湯」よりも大きいです。
洗い場は、「花の湯」と同様に、一つずつ仕切られていて、使いやすいです。
置いてあるシャンプーなども、全て同じものでした。
露天風呂の湯船は、横長の長方形です。
外の景色は見えませんが、木製の壁や柱に囲まれていて、ほっと落ち着く空間でした。
脱衣所も、明るくて清潔感があります。
「花の湯」と同様に、冷たいお水が置いてありました。
脱衣所を出たところ(階段の上)に、座って一休みできるスペースがあります。
この椅子に座って、冷たいお水を飲み、休憩しながら、何度も温泉に入りました。
3.食事
夕食も朝食も、食事処でいただきました。
のれんで仕切られているので、周りを気にせず、ゆっくりと食事を味わうことができました。
天井の傘の装飾が、情緒があって、とてもきれいでした。
〇夕食
前菜は、見た目も鮮やかで、食欲をそそります。
どれもとても美味しかったのですが、特に「鴨陸蓮根串」というお料理が気に入りました!
次は、「鰈(カレイ)の朴葉蒸し」です。
葉っぱの大きさにまずびっくり!
竹の立派な入れ物には、何が入っているのかと開けてみると・・・
中には、小鍋に入れる鱧(はも)や群馬県産舞茸などが、入っていました。
お刺身三種盛りは、虹鱒(にじます)、鱸(すずき)、平貝でした。
この虹鱒は、群馬県産の「銀ひかり」と呼ばれる逸品で、こっくりとして本当に美味しかったです。
「里芋まんじゅう」は、私の大好物!
ワサビのつんとした香りとよく合います。
箸休めには、冷たいジュレ。
蒸した鮑(あわび)と海老の入った豪華な一品です。
メインは、「三種の御肉食べ比べ」です。
上州牛リブロース、三角バラ、千葉県産まほろばポークは、どれも柔らかくて、ほっぺたが落ちそうでした。
最後に、板前さんが目の前でお寿司を握ってくれるというサプライズがありました!
好みのものをいくつでも握っていただけます。
この時点で、既にけっこう満腹だったのですが、どれも美味しそうで、ついついたくさん頼んでしまいました。
最後のデザートまで美味しくいただきました。
2日目の夕食も、見た目も味もボリュームも大満足でした。
ここでは、特に印象に残った二品のみご紹介します。
お刺身の器が、氷でできていて、その豪華さと迫力に、びっくり!
これは、もう芸術品と言っていいのでは、と思うぐらい、美しかったです。
ご飯は、一泊目はお寿司でしたが、二泊目は「松茸御飯」でした。
香りが素晴らしく、秋の訪れを感じさせてくれました。
〇朝食
朝食には、めんたいこ、お漬物、納豆、温泉たまごなどが、用意されていました。
大きな土鍋のふたを開けると、茶碗蒸し、野菜、魚など、温かい食べ物が用意されていました。
ジュースは、トマトジュースとリンゴジュースのどちらかを選べます。
途中で、焼き立てのクロワッサンを持ってきていただきました。
大きくて食べ応え十分でした。
部屋中に、バターの香ばしいかおりがただよいます。
さっくさくで、お代わりしたくなるほど、美味しかったです。
土鍋で炊く御飯もとても美味しく、朝から食べ過ぎてしまいました。
ごちそうさまでした!
4.湯畑
奈良屋は、湯畑のすぐ近くなので、昼食がてら、散策しました。
湯畑は、何度見ても迫力があります。
毎分4000リットルもの温泉が、湧き出ているそうです。
湧き出た源泉は、7本の木樋を通って運ばれるうちに、外気に触れ冷やされるという仕組み。
この方法で、水で薄めることなく、本物の温泉を楽しめるのですね!
湯畑を囲む石柵には、「草津に歩みし百人」の名前が刻まれています。
一人一人の名前を確かめながら歩くのも、楽しかったです。
昼食は、奈良屋近くのお蕎麦屋さん「三國家」で、名物「刻み鴨せいろ」といただきました。
つけ汁が器いっぱいに入っていて、こぼしながら食べるという珍しいメニューです。
他のお客さん達も、この「刻み鴨せいろ」を注文している人が多いようでした。
これにして、大正解!すごく美味しかったです。
1合、1合半、2合と、分量を選べます。
私は、1合半にしましたが、ちょうどよかったです。
12時頃に入店した時は、まだ空いていましたが、食べ終わって外に出ると、長蛇の列ができていました。
人気のお店なので、少し早めに行く方がよいかも知れません。
5.まとめ
草津温泉は、東京方面からの直通バスもあり、アクセスが便利です。
これまでにも何度か草津を訪れましたが、奈良屋さんも、白旗源泉も、今回が初めてでした。
どちらも、大のお気に入りになりました!
白旗源泉は、6つの主な源泉の中で、唯一の白濁していて、いかにも温泉という情緒があります。
そして、奈良屋では、二人の湯守が常に温度に気を配っているだけあり、本当によい温泉を堪能できました。
周囲の旅館と比べるとやや高価ですが、「最上階和室」は、その中でもコストパフォーマンスはよく、価格に見合った滞在だったと思います。
また一つ、お気に入りの宿が増えました!